Eisvogel
アイスフォーゲル




(1)ことの始まり

2008年の夏のことです、趣味の自転車で近場にある自然公園のサイクリング道の水辺を走っていたら突然 青色に光る羽を広げた小鳥が飛び立って逃げるのを目撃しました。その時は何か分らずに三脚に望遠鏡とデジカメ をつけた奇妙な機械を持ったおじさんがいたので「いま青い小鳥が飛び立ったのですがあれは何という鳥ですか?」 と聞くと「カワセミですよ」と教えてくれました。ついでに「それは?」と聞くと「カワセミ撮影用のデジスコと言います」 カメラのことは昔山登りで高山植物などを撮影していましたので知っていますが、デジスコ?なんじゃそれはという訳 でネットで検索をかけてみると出るわ出るわ、、なるほどということで早速一番安価な「ケンコー」のフィールドスコープ を買って、ヴィクセンのアタッチメント、それに手持ちのカシオの古いコンデジをつけて写してみると、これが結構初めて にしては鮮明な写真になりました。「ふむふむこれは面白そうだ」ということで次に手持ちのNikon_D200にトキナー製 の300mmF2.8で撮影してみるとカワセミ自体は小さくしか写せませんが、トリミングをしてみるとデジスコより鮮明な 画像が撮影できる、むろんそのころは面倒なRAWなんかではなくJPEG画像のトリミングで結構満足していました。デジスコなるものもさることながら 驚いたのは国立公園の清流などにすむご清潔?な鳥、水辺の宝石、皇族方が勤務されている某研究所でしか扱えない上品な鳥?などとずいぶん 付加価値の高そうだったカワセミが身近な泥沼?でザリガニやドジョウやウシガエルのオタマジャクシの狩りを しているということでした。

(2)さらに高度な撮影にのめりこむ

カワセミ撮影の先輩の作品を拝見すると、まるで野鳥図鑑の画像のようなカワセミの姿を撮影していらっしゃる、なんとか自分も野鳥図鑑並みの撮影ができないか?、 しかもあまりお金をかけないで、そこからカメラとレンズの研究(という程のものではありませんが)を開始しました。その結果カメラとレンズと三脚、雲台 合計で170万円―180万円位投資すればそこそこの写真は撮れるということは理解できました。問題はお金ですね、いかにお金をかけないでシステムを構築するか? 私が投資出来る金額は全部で30万円以下!!この範囲でなんとか野鳥図鑑なみの写真を撮りたい!!そこからが 私の悪戦苦闘の始まりです。そして今年6月やっと野鳥図鑑なみの写真が撮れました。最初の課題はレンズでした、野鳥図鑑なみの写真 ということになるとどうしても500mm-600mmの超望遠レンズが必要になります、前述のようにカメラメーカー純正の600mmF4.0ともなると定価で120万円 実売で90万円以上します。妥協案としてシグマが発売している500mmF4.0、これはレンズメーカーということで希望小売価格が55万円 このレンズの詳細はこちらです。量販店では大体40万円程度の 売価であることがわかりました。NikonやCanonの超望遠レンズは所有している方も多く撮影フィールドでの雑談の合間に触らせて もらうことができますので、大体の性能は把握できますが、レンズメーカーの超望遠なんて(ちょっと失礼かな?)持っている人は 皆無に近いのです。

(3)Ai Nikkor_ED500_F4.0を買う

試行錯誤の上着目したのがNikonの500mmF4.0(Ai Nikkor ED500mm F4.0P通称ごーよんぴー)です。 Aiレンズはレンズ内CPUが開放F値情報をボディ側CPUに伝達するので、ニコンAF一眼レフ装着するとマルチパターン測光やプログラムオート等 が可能です、ただしオートフォーカスの機能がありませんからマニュアルでフォーカスを合せる必要がありあます。 残念ながらこのレンズはすでにメーカー生産終了、メーカー在庫もありません。中古市場を探すしか入手の方法がないのです。 このレンズの詳細はこちらです。ED500mm F4.0P通称ごーよんぴー というレンズはスポーツ撮影や野鳥撮影の現場で長年使用されてきたためデータが豊富です、程度の良い中古が入手できれば 性能的には間違いないことが保障されたようなもの?ですから気合いを入れて中古市場を探索し始めました。まずは誰もが検討するインターネット・オークション です。早速最大手のオークションで探すとたくさんの出品がヒットします。このオークションサイトは以前からあまり好ましくない(個人的に)のでブラウズは していましたが利用したことはありません。数千円の品物なら間違いが起きても惜しくないのですが、やはり落札価格を見ると20万円を超える商品ですから、現物を 見てから買いたいと思い断念しました。2009年5月中旬に中野にある中古の取り扱いの多いカメラ屋さんにごーよんぴーが2点出ているのを見つけ、その日の午後店頭に行き 現品確認の上でかなり程度のよいごーよんぴーを入手しました。

(4)三脚と雲台

さてレンズは文句なし、マニュアルフォーカスももともと手慣れた操作ですから自然に手が動いてくれます、むしろAFよりストレスが少ないくらいです(これは負け惜しみか?)。 いずれにしても的確に目標を捉える事ができれば、あとはさほど困難はありません。そこで気付いたのは超望遠で的確に目標を捉えることの難しさでした、三脚と雲台のいいものが なければこれは非常に厄介であることが分かりました。その理由としては今まで300mmF2.8(サンニッパ)で撮影していましたので割に画角がひろく大まかに目標を捉えてAFで合焦 してくれたので目標を探す苦労はありませんでした。ところが500mmというレンズは画角が狭くマニュアルフォーカスということもあってはたして目標を正確に捕えているのか? もしとらえていなければ素早くレンズを目標に向ける作業が必要ですが、これが簡単には行きません。注目したのがビデオ雲台でした、撮影フィールドで先輩たちが使用しているのは マンフロットのビデオ雲台が多く最初は私もマンフロットかな?と思ったのですが、何しろ血液型がB型で他人と同じものが大嫌い機能もさることながらデザイン的に優れたものが 欲しいと思っていろいろ店頭で触れてみてジッツオのG2180というモデルです。非常にスマートな外観で操作性も抜群です。さて次が三脚です、撮影のスポットでは当然ながら?ジッツオの オンパレードです。しかもほとんどの方がGT3000番台、GT3541の定価は134,500円で実売価格は115,000円程度です。貧しい私にはとても三脚風情?に10万円超の出費はできません。 そこでまたごーよんぴーを買った中野のフジヤカメラさんにご相談です、結論は三脚は国産のヴェルボンのネオカルマーニュ740の新古品が55,000円で出ていましたので雲台G2180 と併せて7万円を切ることが出来ました。








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